皆さま、こんにちは。IRC JAPAN代表の安積陽子です。
内閣発足時の集合写真で、各大臣の立ち居振る舞いや着こなしが整っておらず、だらしない印象を与えたことが「だらし内閣」と呼ばれるきっかけとなりました。「だらし内閣」と揶揄される石破茂内閣は、単に装いや身だしなみが乱れているだけでなく、日本の政治家が抱える文化的背景を浮き彫りにしているように思えます。
歴代の大臣らは、装いに対する無頓着さが指摘されてきました。外見が軽視されることは国内外での評価、さらには国全体の印象にも影響を与えるにもかかわらず、多くの政治家がなぜ外見を重視しないのでしょうか。
その背景には、集団主義や歴史的な慣習が影響しているようです。日本では、リーダーは調整役とされ、外見にこだわることは「自己顕示的」として敬遠されがちです。さらに、「結果さえ出せば外見は重要ではない」という考え方が、古い世代の政治家の間にはまだ根強く残っているように感じます。
一方で、日本人は「外からどう見られるか」を非常に気にする国民性を持ちながら、政治家がその基準に無頓着であるという矛盾があります。マナーやルールに厳しい社会にもかかわらず、政治家は外見や身だしなみが国際的にどう評価されるかに関心が薄すぎる気がします。
現代では、外見に無頓着なリーダーの写真がSNSやニュースを通じて瞬時に広がり、一時的な印象でもリーダーシップや国全体の評価に影響を与えます。外見は個人の問題を超え、国全体の威信にも直結するため、軽視できません。
石破首相の発言の揺らぎが批判を浴びる中、奥様から勧められたというメガネを頻繁にかけたり外したりする姿勢の揺れも、整わなさを象徴しているようです。言葉も外見も揺れ続ける状態では、国内外の信頼を築くのは困難です。
まずは、見た目からも揺るぎない姿勢を示すことが、信頼回復の第一歩となるでしょう。