イメージコンサルタントの役割は、単なるファッションアドバイザー的な役割を超えて、お客様お一人おひとりのライフスタイル、職業、価値観、そして好みに合わせた服装を提案することです。
たとえば、頻繁に出張するクライアントには、スーツケースに長時間入れてもしわになりにくく、着心地が快適な素材のアイテムを推薦します。このような専門的なアドバイスを行うためには、素材の特性を深く理解し、顧客のニーズに応じた服を提案できる知識が必要です。
そこで、今回はイメージコンサルタントにとって欠かせない2冊の参考書を紹介します。
1. 『服地の基本がわかるテキスタイル事典』(監修:閏間正雄)
こちらの事典は、繊維、染色、織物、ニットなど、カテゴリーごとに素材の概要から特徴、語源、用途までを詳しく解説しています。素材の特性を理解することは、クライアントにとって最も適切な選択を行うために不可欠です。全素材が写真で紹介されているため、視覚的にも直感的に理解しやすいのが特徴です。
2. 『テキスタイル用語辞典』(著:成田典子、編集:Textile Tree編集部)
こちらの辞典からは、約900点の素材カラー写真と共に、織物、レース、ニット、染色・柄、仕上げ加工に至るまでの広範な知識を提供しています。とくに織物の実物大の写真やニットの表裏編み地の表示は、具体的な素材感を掴むのに役立ちます。素材にまつわる歴史や制作工程についても学ぶことができるので、お客様との対話に新たな話題を提供することができるでようになるでしょう。
生地についての深い知識は、お客様への有効なアドバイスに直接つながります。生地の選び方一つで、お客様の満足度は大きく変わります。
今回お勧めした2冊の書籍が、イメージコンサルタントとしてスキルアップを図る皆さんのお役に立てれば幸いです。